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ベテランの憂鬱

アスリートが競技の第一線から引退する年齢は、以前よりは高くなってきているが、今もなお、ベテランと呼ばれるアスリートたちには「まだ続けてるの?」だとか、「もう代表は後進に道を譲れよ」などといわれて、憤慨している人は少なくない。

「まだやってるの」と言われるたびに、辞めろといわれている気がしたり、同じ記録を出しても、若手の方が優遇されているように感じたり。

特に女性アスリートは「30歳なのにすごい」だとか、年齢に関する話をされると、辟易するようだ。年齢も個性の一部ではあるが、そればかりを強調されるのは…。「もっとかんじんなところを見てほしい」と思うのだろう。

自分の納得のいくまで競技を続け、完全燃焼して第一線を退きたい。と思っていても、年齢が上がるたびに周囲が押し付けてくる古い"常識"や思い込みとの戦いはけっこう疲れるもの。

アスリートでなくても、そういった常識にうんざりしている人たちもいる。結婚すれば「まだ仕事続けるの?」「お子さんは?」と。一人生めば「きょうだいがいないと寂しいわよ」。言っているほうは案外と他意のないもので、あいさつ代わりに言っているのに過ぎないのだが、何度も聞かれるほうはたまったものではない。

ただ聞かれる側も、そんなふうに言われることに慣れ、受け流したり、あいさつと同じくらいにしか聞こえないように、開き直ることが必要だ。または悪気はないとはいえ、「まだやってるの?」と言う人に対しては堂々と「もちろん、続けてますよ」と言えばよい。

ベテランアスリートたちが、他人が押し付けてくる「常識」に振り回されず、自分が納得するまで競技を続け、完全燃焼できるよう応援したい。